ベトナム タクシーで偽札をつかまされる

サパからハノイへ戻ってきて、そこからニンビンに移動するという、まさに旅の中継地点。

私はベトナムでタクシートラブルに遭遇しました。

偽札タクシー

一度ハノイでグラブを使ってから、使いやすいさと安さ、料金が事前に表示されることから「ぼられない」という安心感で

「今回もグラブを使おう」

と思っていたのです。

ところが降り出した激しい雨に、グラブタクシーがつかまらない!

タクシーを予約しても「問い合わせ中です」というようなロード画面のあと、「タクシーを見つけられませんでした」という表示に変わるというのを何度か繰り返しました。

このとき、すでに夜7時半過ぎ。

その日、ニンビンではホテルではなくホームステイ形式の宿を予約していて「23時までにチェックインして」という連絡をホストからもらっていました。

ハノイからニンビンは約2時間。

間に合うとは思うけれど、あまり時間の余裕がないな……

 

そんな焦りから、グラブを諦めてタクシーを捕まえることにしたのです。

 

今思えば、その辺のお店どこにでも入って、何か買って「悪いんだけど、タクシー呼んでもらえないかな」と頼めば良かったのですが、私は今自分が下りたバスの後ろで、タクシーを捕まえようと手を上げました。

そんな私に声をかけてきた男性が。

「タクシーに乗りたいの? 俺、タクシーの運転手だから、こっちに来なよ。乗りなよ」

 

数台のタクシーがすでに客を乗せて通り過ぎていたこともあって、私はそのタクシーについていってしまったのです。

 

メータータクシーだけど、なんだか回りが早い?

ドアの脇のバックミラーが片方割れているけれど、ドアのところには料金表もあるしメーターも付いているしで大丈夫かな?

そう思いながらタクシーに乗り込みました。

運転手にバスターミナルの名前を見せると「OK」と走り出します。

なんだか不安だったのでメーターをにらんでいたのですが、なんだか回りが早いような……

しかも、いくら走ってもバスステーションにつかない。

バスステーション(ザバッというらしい)って、そんなに遠いの?

 

不安になり、GoogleMAPで調べてみると、けっこう遠く……

大丈夫かな。

時間がないこともありソワソワしながらタクシー運転手に話しかけます。

「ハノイで生まれ育ったの?」

すると彼は「サパ出身だ」と答えました。

ちょうどサパに行ってきたばかりのこともあり「サパは涼しくて良いよね」なんて返事をしたら、そこから彼が怒涛のように話し出したのです。

かなり早口かつ微妙な英語だったのでほとんど聞き取れなかったのですが、どうやら「マニー」と繰り返し言っていたのでお金についての話らしい……

適当に相槌をうちながら「そういえば私がサパ-ハノイ間のバスの後ろにスーツケースを持って立っていたから、この人は私がサパから戻ってきたことを知っているのでは? ……サパ出身って怪しいな」

そんなことを思ったのです。

その時点で、そのタクシーを降りれば良かったのですが、なんと言って下りればよいかのかが分からず私はそのままタクシーの後部座席で適当に相槌を打っていました。

犯罪タクシーの手口

やがてバスはザバッターミナルに到着。

メーターの金額は280万ドン。

高すぎる気がしたけれど「もういいや、払っちゃおう」

と財布を見ると、500万ドン札と10万ドン札など、ちょうどいい単位のお金がありませんでした。

500万ドン札を渡すと「もう少し小さいお金はないか」と聞かれたのですが「ない」と返答しました。

おつりを探すドライバー。

タクシーのルームランプをつけようとするのですが、ランプが付きません。

そのうちに

「もう一枚500万ドン札ある?」

と聞いて来たのです。

さっき渡した500万ドン札で足りるはずなのに、といぶかしく思っていると、何度も「もう一枚、500万ドン札をくれ」としつこくせがみます。

なんだろうと思いながら、さらに500万ドン札を渡したところ(ほんとうに私、バカ)

彼は20万ドン札を4枚、私に渡しました。

ちょっと負けてくれたのかな?

なんて思いながらお金を受け取ってタクシーを降り、バスターミナルの中に入っていきます。

いろいろな人が「どこへ行くの?」と声をかけてきたのですが、すべて無視してターミナルの奥のチケット売り場へ行くと、なんだか非常に閑散としている……

売り場のお姉さんに「ニンビンに行きたい」と言うと「今日はもう、ニンビン行きは終わった。次は明日の朝」という返事!

まさかの……

「うそでしょ」と思いながらターミナルのバス乗り場に戻ると、それでもたくさんの路線バスが止まっています。

本当にニンビンには今日はもう行けないの?

そんな思いを抱えながら、その辺りにいた人にダメ元で「ニンビンに行きたいんだけど」と話しかけてみたのです。

すると1台の原付が私の隣で止まって、どこに行きたいの?と聞いてきました。

「ニンビン」

と答えたところに、一人の初老の男性が近づいてきて、その原付の男を追い払うようにし、私のスーツケースを掴んですたすたと歩き始めたのです!

かなりビックリしながらその初老の男性についていったところ、バスターミナルの端っこに止まっているバスを指さし「ニンビン」と教えてくれました!

おそらく(勝手な予想ですが)声をかけてきた原付についていくと、チップを請求されるのではないかな、と。

初老の男性はバスターミナルのスタッフか何かで、その事情を知っていて、本当に親切で私をニンビン行のバスまで連れて行ってくれたのだと思います。

優しい……!

特に何も請求せず、彼はふたたびバスターミナルの奥へと戻っていきました。

 

チケット売り場で「ニンビン行きのバスは今日は終わった」と言われたのは、そのバス会社のバスが終わっただけのこと。

夜8時を回っていましたが、ニンビンを経由するバスに乗ることができました!

 

バスの外で若い男性(スタッフ)にスーツケースを渡し「ニンビン!ニンビン!」と伝えてニンビンで降りたいことをアピール。

料金はバスの中で払うんだと言われ、バスに乗り込みます。

こちらのバスも、靴を脱いで上がるタイプで、2段ベッドの完全に横になって移動できる形式。

今度は下の段の席を確保しました。

バスがスタートしてしばらくしてから、スタッフがバス代を集めに回ってきます。

10万ドンだと言われたので、さきほどタクシーのおつりでもらった20万ドンを渡したところ

「これ、違うよ」

と。

え、と思って彼を見てみれば、他の2万ドン札と並べて見せてくれました。

偽札……

明らかに色が濃いし、透かしの部分になんだか分からない人の顔のイラストが付いている。

ホテルに着いてから、念のため撮影。上が偽札、下が本物。

すごくびっくりして、さきほどタクシーでお釣りでもらった他の20万ドン札を出してみたところ全て偽札(コピー)でした。

バスのスタッフがとても残念そうな顔で私を見ていて、「えぇぇぇ……」という感じ。

周辺のお客さんも偽札と私を見比べ「あーあ」みたいな反応……

 

タクシートラブルに合って、考えたこと

やりきれない気持ちで財布をさぐり10万ドンを渡してとにかく支払を済ませたのですが、なんていうか、

騙された自分のアホさ加減が悔しいと

とても悲しいのと

怒りと

いろいろな感情が渦巻きました。

そんな中で、ふと自分の中に生まれたのが

「私はお金をだまし取られたけど、でも私の中の大事な部分が損なわれたわけではない」

という不思議な感情でした。

 

私は騙されたけれど、私が騙したわけではない。

私の人間性が損なわれたわけではないし、私は犯罪者になっていない。

人としての私の価値が落ちたわけではないんだ

 

犯罪に巻き込まれて、お金をだまし取られて、こんな気持ちになるとは思いませんでした。

同時に、あのタクシードライバーに対して、哀れみを感じました。

 

あんなことをしなければいけないほど、あの人はお金に困っていたのだろうか

その行為をするたびに、自分を貶めていくことに気づいているだろうか

そんなことを繰り返しても、自分は少しも高いところへはいけないのに。

 

私がだまし取られたお金は、約70万ドン。

日本円で3500円です。

それがベトナム人にとって、どのくらい価値があるのかは分かりません。

 

その後、たまたま読んでいた小説の中で

大金を手にした男が、そのお金を有効に使うことができず、ただ使い果たし、その後ホームレスになっていくというエピソードがありました。

自分で努力して手に入れたわけではないお金を手にしても、ほとんどの人間はそれをただ、浪費してしまい、そこから何かを生み出すことはできないのです。

自分で働いて手にしたお金なら、その価値が分かるから、大事に使うし、それだけのお金を手に入れることができるスキルがあるということは、継続して同じくらいの金額を手に入れ続けることができます。

そうなって、初めて「価値あるものを生み出す資金」としてお金は生きてくるのではないかと思うのです。

 

彼が犯罪で手に入れた70万ドン。

 

どうせろくなことに使われないだろうし、彼が堕落していくのを助長していく資金になるのだろうなと思います。

 

 

ちなみに彼に渡された偽札は、ニンビンのホテルで写真を撮ったあと破り捨ててしまったのですが

 

……警察に行って被害届を出せば良かったです。

これって、旅行保険の対象になったよね……

海外旅行から帰国したら、頭痛に悩まされる……

さて、まだベトナム旅行の記事をすべてアップしたわけではないのですが、23日の早朝、ベトナムから日本へ帰ってきました。

私がこの旅で使ったのはJALなのですが、JALのハノイー成田便は、0:05発。深夜です。

ハノイのノイバイ空港では他の多くの便が深夜に出発するらしく、空港は夜8時過ぎから急に混みだしました。

 

さて、深夜の便ということは、飛行機の中で睡眠を取ることになるわけですが、当然ながら熟睡なんてできません。

LCCよりましとはいえ、エコノミー。

フルフラットになるわけでもなく、足を伸ばせるわけでもなく。

うとうとしては起き、またうとうとして……飛行機は朝7時、成田に到着したのでした。

帰国後、頭がぼーっとして頭痛がする

もうかなり疲れ切っていたので、電車に乗るのはやめてリムジンバスで帰宅することに。

最寄り駅の駅前でちょっと野菜を買って家に戻り、荷物を片付けて洗濯をして、とりあえず布団に横になり昼寝をしたわけです。

 

で、目が覚めたのが昼過ぎ。

どうにもスッキリしない。

まあ、睡眠不足なのと、普段寝ない時間に寝たのもあるから仕方ないのかな、と思わなくもないのですが……

スッキリしない。

 

寝れば治るかなと思ったけれど、翌朝もスッキリしない。

おまけに、下にあるものを取ろうとするなど、頭を下に向けると頭痛がする!

 

私、めったに頭痛に悩まされることはないのですが、頭を低くすると頭痛がするっていうのは、過去にも何度かありました。

あのときは自然治癒したんだったっけ……

それにしても、この頭が痛いのはなぜ? 何が原因なの?

頭を下に下げると痛いのは、副鼻腔炎(重症)?

疑問に思って調べてみると「急性副鼻腔炎」がヒット。

蓄膿症みたいに、膿が鼻の奥に溜まってしまうのが原因で、しかも頭痛がする場合は重症らしい。

 

……おいおい、大丈夫か、私?

 

不安に思ったものの、少し様子を見ようとその日も早めに布団に入ったのですが……

翌日も、スッキリしないし、やっぱり頭痛が残ってる。

 

おりしも今日は金曜日。

このまま放置して週末に悪化したら、病院に行けない!

 

そう思い、とりあえず近くの耳鼻科へ行ってみることにしました。

私、自分が患者として耳鼻科に行くのは、実はこれが初めて!

初の耳鼻科体験です!

 

飛行機による気圧の変化が頭痛の原因

平日の午前中だったので、それほど混んでおらず、さっくり診察してもらえました。

先生に症状と、症状が出る直前まで海外にいたことを告げると

「ああ、それかあ。聞いておいてよかった」

と先生。

ん?

「ネットで調べると、副鼻腔炎って出てくるでしょ」

「はい」

「でもあなたの場合、飛行機に乗って、暑い国からまだそれほど暑くない日本に移動してきた。それが原因」

えー?

「気圧の変化と気温の変化で、鼻の奥の方が詰まって、鼻の奥にある空間の空気がうまく喚起できていないんだよ」

そんなことあるんですか?

「だから、あなたは鼻の奥にベトナムの空気を入れたまま帰ってきて、それがまだ残っているわけだねえ」

びっくりです。

 

念のため、と鼻の奥を見て「きれいだから、副鼻腔炎じゃないと思うよ。でも念のため、レントゲンも撮っておきましょう」と先生。

頭のレントゲンを撮るのも、生まれて初めての体験でした。

 

レントゲン写真も、今はすぐにパソコンで確認できるんだね!

数分で表示された画像をみて

「蓄膿症でもないし、副鼻腔炎でもないよ。大丈夫」

と診断してくれました。

 

よかった~~

 

痛み止めを飲むほど痛くはないことを告げると、鼻の通りを良くする小青龍湯という漢方だけ処方してくれました。

 

海外旅行で、日本と気温差が大きいところへ行った場合、気温の変化と気圧の変化で頭痛が起きる可能性がある。

 

初めて知りました。

そういえば、今までも海外旅行のあと、ぼーっとすることはあったなあ。

あれは疲れだと思ってたけど……そういう変化も関係しているのかも。

 

おそらく、日本から海外に到着した際にそういう症状にならないのは、慣れない場所で興奮しているせいもあるのでしょうね。

で、日本に帰ってきて気がゆるんで、症状が出る、と。

 

頭を下に下げると頭痛がする!という方。

海外旅行の後だったら、副鼻腔炎ではなく、気圧と気温の変化が原因かもしれませんよー

 

ベトナム サパ サパからハノイへ、バスで戻る

サパに5日間滞在し、いよいよハノイへ戻ることになりました。

この次に向かう場所はニンビン。

ニンビンはこの旅の途中、お世話になった旅行会社の方のおすすめの場所で、サパでも出会った人達に「次はニンビンへ行く」というと「すごく良いところだったよ!」と何度も言われた場所です。

ハノイからサパまでは電車を使って移動しましたが、サパからハノイはバスを使うことに。

ホテルをチェックアウトするときに、ハノイ行のバスが出るバス停までタクシーを呼んでもらいました。

私が使うバスはインターバス。

乗り場はサパ南の南側にあるサクセスホテルというホテル前です。

ちなみにサクセスホテルの中にインターバスのサパオフィスがあって(机と椅子があるだけだけど)、サクセスホテルで荷物も預かってくれます(といっても、ロビーに置かせてもらえるだけなので安全面はちょっと疑問ですが)

サクセスホテルで荷物を預かってもらう

当初11時のバスを予約していたのですが、13時半に変更になりました。

このあたりも英語だけのやりとりだと不安だったのですが、日本人対応の旅行会社の方が手配してくれたので、安心。

 

12時にホテルをチェックアウトし、インターバスの乗り場までタクシーで移動して「13時半のバスに乗りたいから荷物おいてもいい?」と聞いたら「そこに置いて」とソファの後ろを示されました。

 

そこには大量のリュックサックが!

皆、考えることは同じらしい(笑)

「13時に戻ってきてね」

と言われたので、そのあたりで食事をすることに。

バスに乗る前におすすめの、おいしいレストラン

ホテルの前の通りをサパ教会のほうへ戻るように歩いて行くと、1軒のレストランが欧米人観光客でにぎわっていたので、私もそこに入ってみることにしました。

黄色い壁のレストラン。

1階はテラス席もあります。

野菜のフォーとベトナム茶を注文。

お茶がティーバックなのがちょっと残念ですが。フォーはとっても美味しかった!

あっさりした塩味スープで、野菜のお皿も付いてくるところが素敵です。

ベトナムではいくつかのレストランで、この「野菜皿」が付いてきます(頼まなくても)

料金に含まれているようで、追加料金を取られたことはありません。

野菜のお皿には、レタスやバジル、パクチーのほか、シソなどが入っています!

食べ方が分からないので、私は野菜をちぎってフォーのスープに入れ、しゃぶしゃぶしたり、葉っぱでフォーを包んで一緒に食べてみたりしました。

このレストラン、安くて良かったなあ。

たしかこれで、6万ドンくらいです(約300円)

店員さんが英語ができる人で「日本人?」と聞かれました。

どうしてわかるのか聞いたところ、「発音が……」とのこと。

わたし、めっちゃ日本語英語なんだなー(苦笑)

今まで海外で「日本人?」と聞かれたときは「顔が日本人だ」と言われることが多かったのですが、発音で日本人だと言われたのは初めてでした。

ちなみにこのレストランでトイレも借りたのですが、とてもきれいに掃除されていて使いやすかったです。

念のため、この後サクセスホテルのトイレもチェックしたのですが、こちらは狭くてあまり……

バスに乗る前に用を足すなら、このレストランで食事をした後に、ついでにトイレも借りるのが良いでしょう。

初体験!ベトナムの長距離バス

さてこの後、湖の周りを散策してホテルに戻りました。

ホテルのロビー内はあふれるような人!

皆、ハノイ行のバスを待つ人です。

サクセスホテルのトイレは地下にあるのですが、地下はスタッフファミリーのキッチンとなっていて、その中の家族用トイレを使わせてもらうような感じです。

まるで「よそのお宅にちょっと失礼」という感じ……

トイレ内にペーパーはないのでポケットティッシュ必須。

トイレ内スペースには手洗い用の水道もないため、キッチンの水道をお借りして手を洗いました。

 

さて、バスが到着してスタッフに荷物を預け、次々にバスに乗り込みます。

乗る前にスタッフが名前をチェック。

このとき、特にバウチャーを見せる必要はありませんでした。

バスに乗る時に袋を渡されるので、靴を脱いではだしで上がります。

バスの中はベッドタイプの座席が2段になっていて、横3列。

1階はほぼ満席だったので、2階に上がりました。

バスの中の様子。椅子はほぼフラットになります。足元に荷物を入れて置ける仕様。足も伸ばせます。

椅子を少し上げると、椅子の後ろに収納ボックスがありました。そこに靴をしまう人が多いようです。

2階から下を見下ろした図。

寝心地は悪くないです。

バスに乗る時に、お水とウェットティッシュがもらえます。

 

気になる寝心地はまあまあ。

横になれるのはとっても楽です!

みなさん、横になってさっそくスマホをいじっていました。

私も前日にダウンロードしていた電子書籍で読書!

 

ちなみにWi-Fiも使えるようですが、バスが走っている間はとてもWi-Fiが弱くて使いものになりませんでした。

バスが休憩所に止まると快適に使えます。

 

サパ-ハノイ間のバス、休憩について

サパとハノイの間を走るバスの走行時間は約5時間。

その間、3回休憩があると聞いていましたが、2回しかありませんでした。

しかも1回目は、バスが走り出してから約1時間後という「早すぎない?」というタイミング。

2回目が1回目の休憩から3時間ほど後だったので、トイレが心配な方は、1回目の休憩のときにもトイレに行っておいたほうが良いです。

私はすっごくトイレに行きたくなってしまって、我慢するのが大変でした……

 

日本だと、高速バスって約2時間おきに休憩があるんですよね。

でもベトナムは、ないです。

で、日本だと、高速道路に休憩所がいっぱいあるじゃないですか。

ベトナムは……

ないのか、バスは使いにくいのか

2回目の休憩は、高速を一回おりて、高速の外にあるお土産物屋さんでした。

 

ちなみに、休憩所ではバスの外に巨大なかごが置いてありサンダルがいっぱい入っていて自由に使っていいので、靴をもって出る必要はありません。

そして休憩所のトイレにはペーパーはありません!

私はいつもジーンズのポケットにティッシュを入れていたので、助かりました。

ペーパーはトイレの外で購入することができます。

 

2回目の休憩は結構長くて、みな、ここでお菓子やバインミーを買ってお腹を満たしていました。

私も丸い巨大なおせんべいのようなものを買ってみました!

薄くて、見た目は南部せんべいみたいな感じ。2万ドン。

 

すごく薄味で、表面にココナッツやクラッシュしたナッツがかけてあり、まあまあおいしいです。

バスの中では食べきれず、そのままおせんべいをバリバリに割って日本に持ち帰ってきて、おやつとして食べています(笑)

砕いたあとのお菓子。

しけったりもしないし、買って1週間以上経つのにまだおいしくいただけます!

 

ベトナムのバスはすごく寒いと聞いていたのですが、私が乗ったバスはそうでもありませんでした。

座席にあった毛布を足にかけていたらそれで充分。

他の乗客の人達も、半袖やノースリーブで全然大丈夫そうでした。

 

私も「念のため」とストールを持っていたのですが、使わずに済みました。

 

で、休憩後。

このとき、突風が吹き始めて雲行きが怪しいことに。

夕立です。

バスは再び高速に入ろうとしたのですが、なぜか料金所が閉鎖されているようで、料金所の前には長い車の列が……

反対側(高速から出たい車)も、出られずに長い列。

なぜこんなことが起きているのか分からないままにしばらく料金所前で待機しました。

 

ベトナムって、すぐにみんなクラクションを鳴らすのですが、イライラし始めたドライバーが鳴らすクラクション響いていました。

 

その後、しばらくたって料金所を通過できるようになり、バスは再び高速へ。

もうこの時点でだいぶハノイに近づいているようでした。

 

ハノイでバスが着いた場所は……何もない!

ハノイ市内に戻ると、雨がザーザー!

かなりひどい天気です。

バスは大通りの道端に止まり、そこで下ろされました。

特に何があるというわけではなく、道端にストリートレストランが1軒ある程度……

 

私はこの後、ニンビンに異動するためにニンビン行のバスに乗る予定。

ニンビン行きのバスはとてもたくさん出ているので、事前に手配する必要はないと聞いていました。

ニンビンへ行くバスが出る、バスステーションの名前は調べていたので、グラブを使って移動の手筈を整えることに!

 

できればその辺りのレストランやカフェに入って、お茶でも飲みたかったのですが、そういうお店も無さそう。

仕方なく道端に立ったまま、グラブで車を探しました。

 

ところがこの後、とても残念なトラブルに遭遇してしまうのです……

 

 

ベトナム サパ ドラゴンマウンテン(Ham Rong Mountain)がステキすぎた!

さて、カットカット村を観光したあとは、ドラゴンマウンテンへ行ってみることに。

ドラゴンマウンテンというのは正式名称ではなく(でも、サパの人に「ドラゴンマウンテン」と言えば通じます)正しくはHam Rong Mountain。

Ham Rong が龍のことを指すので、ドラゴンマウンテンと呼ぶようです。

ちなみに、日本のガイドブックには「ハムロンの丘」という名前で載っていますが、丘ではありません。山です。

Ham Rong Mountain

このドラゴンマウンテンが

「なぜ、もっと早くに来なかったんだ~~!!!!」

というくらい、素敵なところでした!

サパの町を見下ろせるドラゴンマウンテン

ドラゴンマウンがあるのは、サパ大聖堂の右側の道を進み、左手にある階段を上った先です。

階段の途中にチケット売り場があるので、ここでチケットを購入。7万ドン(350円)

チケット売り場のだいぶ先にドラゴンマウンテンの入場ゲートがあります。

ゲートをくぐり、かなり険しい石の階段を上っていくと、レストランが。

このレストランの右手に展望台があり、そこからサパの町を見下ろすことができます。

山間にたたずむサパシティ。

やっぱり、アジアにいるって感じがしない!

サパ教会などがある街を見下ろせるのはこの展望台なのですが、ドラゴンマウンテンを楽しめるのは、レストランの左側のコースです!

広大な花壇が広がる左側のエリア!すっごく癒される……!

レストランの左側の森の中の階段を上がっていくと……

なんだか不思議なキャラクターがいたりします。

これらのキャラクターの先には

きれいな花壇が広がるエリアが!

私がドラゴンマウンテンを訪れたのは17時過ぎ。

もう日が傾いている時間帯だったので人もちらほらとしかおらず、なんとも幻想的。

花壇の向こうには、サパ湖とその周辺の町が見下ろせます。

綺麗……!

 

さらに花壇を抜けて山の上の方に進むと、なにやらごつごつした岩が多い空間に変化します。

なんだこれは。

時間が遅いということもあり、この幻想的な空間には私一人。

夕方の柔らかい光に包まれたドラゴンマウンテンは、なんとなく天空の城ラピュタの世界を連想させます。

花壇から続いていた道は、この岩と岩の間を縫うようにしてつながり

一転して、なにやらアドベンチャーな雰囲気に!

インディジョーンズみたいですよ!

迷路好き・探検好きにはきっとたまらない、ハムロンの丘

この岩を縫う道がすごくて

すっごい狭いところを通ったり……

開けたところに出たり……

岩がごつごつしている中に野の花が揺れていたり

やっぱり幻想的!

そして、もう暗くなり始めていたので、岩の間を通る道の写真をあまり撮っていなかったのですが

迷路ちっくで、すごくおもしろかったです!

 

もっと早い時間に来ていたら、いろいろ歩きまわって遊んだんだけどなあ!

さすがに日が暮れはじめていたし、

ベトナムは日本のように外灯があって、夜でも明るいというわけではないので、完全に日が落ちる前に撤退することにしました。

 

このハムロンの丘、昼間に来ると、少数民族のダンスが見られるそうです。

ああ、見たかったなあ!

惜しいことをした。

 

すっかり暗くなってしまった帰り道。

ネズミーランドの主人公らしき生き物がいるのを発見。

たぶん、無許可でバッタもん(笑)

 

夕暮れに沈むドラゴンマウンテンはすごく綺麗だったので、幻想的な空間が好きな方は、ぜひ閉園時間ぎりぎりまで粘ってほしいです。

ベトナム ハノイ 食について②ナイトマーケットでボラれたかもしれない?話

ガイドブックや旅行関連のサイトを見ると、

「ハノイの観光では、旧市街地のナイトマーケットがおすすめ」と書いてあります。

ナイトマーケットは週末しか開催されていないので、週末にハノイにいるのであればぜひ見ておいたほうが良い!

と思って行ってみたのですが……

結果、ボラれたのでは?と思う出来事があって、ちょっとばかりへこみました。

現地人は1万ドン、旅行客は5万ドンだったストリートフード

ナイトマーケットはこんな感じで、フードのお店も並びますが、ざっと見た感じでは衣類が中心でした。

で、衣類が並ぶ脇に

こんなのを売っている屋台があって、注文してみたんですよね。

いくら?と聞いたら、5万ドンと示され

(ちょっと高くない?)

と思いつつも、ものは試し、で注文してみたんです。

この筒形のもち米をカットして器に入れ、それにココナッツミルクのようなものをかけた甘いデザート状の食べ物になって渡されたのですが、そのとき。

この屋台の脇に「10k」と書かれたタペストリーのような看板を見てしまいました……

10kって、1万ドンじゃん!

ボラれた!

5倍もふっかけられ、高いと思いつつも払ってしまった!!!!

 

なんとも言えない気持ちで、その甘いデザートを食べ終えて歩き出し、今度はフルーツを打っている女性と目があったのです。

いろいろなフルーツを大きなかごに乗せていて、見たことがないものもあってちょっと気になって見てみると、一生懸命売ろうと身振り手振り。

一応、「How much?」と聞いてみると、手で5を示されました。

5万ドン?

それって高すぎない?

野外のフルーツが250円もするの???

 

ちなみにどのくらい売ってくれるのだろうかと買ってみたところ、小さいビニールにカットしたフルーツを少しと、竹串を入れて渡されました。

………えええぇ、この量で250円(5万ドン)も取るの?

てか、昼間食べたストリートのレストランのフォーですら、3万ドンだったんだけど?

3万ドンのつけめん的フォー

ストリートの屋台で250円って。

マレーシアなら、屋台のフルーツは30円から60円で食べられた。

 

……これ、絶対絶対、わたしボラれてるよね?

 

旅行前、友人から「ベトナムってそんなに物価安くないよ」と言われていたけれど、観光客には思いっきりふっかけるから「安くないな」と感じてしまっていたわけか……

 

なんというか……

マレーシアでは、屋台でもたぶん、現地人と同じ料金しか請求されなかったんですよ。

だから、どこで食べてもすごく安かったし、ローカルなレストランで地元の人に交じって食事をするのがとても楽しかった。

でもここまであからさまにふっかけられると……

あれも値切るのが正解の行為だったのかな?

値切らなかった私が悪い?

 

なんかすごく悲しくなってしまいました。

今までが運が良かっただけなのかなぁ。

ベトナム人の女の子に親切にしてもらう

もういいや、ナイトマーケットはさっと流して見て帰ろう、と歩き出すと、ぽつぽつと雨が。

そして数分もたたないうちに、ざざーっと本降りに!

傘もレインコートも持っていなかった私は、慌てて近くのお店の軒先に避難しました。

このとき、カフェかレストランか、とにかく座って時間が潰せるところに入ればよかったのですが「今おなかいっぱいだし」と、おむつだけを売っているお店のひさしの下に飛び込んだんですよね。

日本でいうゲリラ豪雨みたいな状態になっていたので、ちょっと待てば止むかな?と思ったのですが、全然雨が上がる気配なし!

それどころが、どんどん雨足が強くなり、雷の音も……

向いのお店の軒先にも、雨から逃れようと観光客や地元の人が肩を寄せ合っています。

雨はまさにバケツをひっくり返したかのような勢いで、軒先の下にいても雨が弾いてくる!

どうしよう、と思っていると、そのお店で店番をしていた女の子が私の袖を引いて、小さなプラスチックの椅子を出し「座りなよ」とジェスチャーで示してくれたのです。

海外だと、店の前で店番中のお店の人が椅子に座ってまったりしている風景は珍しくないのですが、まさか通りすがりの観光客にも椅子をすすめてくれるとは!

ありがとう、と言って椅子に座らせてもらったのですが、雨は全く止む気配がなく、それどころかどんどんひどくなります。

そのうち女の子が「そこにいたら濡れちゃうから、もっと店の奥に入ったほうがいい」というようなジェスチャーをして濡れない場所まで導いてくれたのです!

さっき、すぐ近くでぼったくられたばかりで、正直「ベトナムじゃなくてマレーシアに行けばよかったな……」と思っていたので、思いがけない場所でのやさしさが沁みました。

彼女と話してみたかったけど、彼女は英語が分からないようで、私はベトナム語が分からない(汗)

結局、コミュニケーションを取ることはできなかったけれど、いろいろな意味で、あの女の子に救われたなと思います。

あの豪雨と女の子の親切が無かったら、ハノイも旧市街もベトナムの印象もかなり悪くなったままだったかもしれない。

 

その後、30分ほど雨宿りさせてもらったのですが、雨が止む気配がなかったので「もういいや」と雨の中、ホテルに戻ることにしました。

ありがとう、と笑いかけて手を振って、歩き出したはいいけど、雨水が下水に配水しきれなくなったようで、道路は川のような状態!

靴の中まであっというまにびしょびしょ。

レインコートを売っている店を見つけてレインコートを着たはいいけど、タクシーはつかまらないし、どうしよう……

と歩いていると、ビーガンレストランを発見!

他の雨宿りできそうなレストラン系はどこも満席だったけど、こちらは空席があります。

しかもちょっと高そうだけれど、きれいでおしゃれだ!

 

ここで雨宿りしつつ、まともなものを食べてお腹を満たそう、とお店に入りました。

注文したのは野菜のフォー。

確か、これで8万ドン。

これがとってもおいしかった。

そして店員さんの接客も良かった。

なにより、値段が書いてあるメニューがあるって、いいね。

 

そんなことを思いながら食事をし、雨は弱くなったけど、まだ道路は川になっている街中をザブザブ歩いてホテルまで戻りました。

 

このヴィーガンレストラン、ここで紹介しようと思って探したのだけれど見つからない!

Hang Bong通りの北側にあったと思うんだけど……

また行けば分かると思うのだけれど、もう一度ハノイに行く機会あるかな。

いや、行くことはあるけど、ゆっくり滞在する機会はあるかな……

そんなこと思いながら、この記事を書いています。

 

けど、あの日の締めくくりが、おむつ屋の女の子の親切と、ホスピタリティー高くておいしかったビーガンレストランでよかったと思います。

 

追記

ちなみにこの後、また食べ物を持って売りにきた人から買う経験をしたのですが、本当に大したことなさそうなちょっとした食べ物でも「5万」と言われます。

そこで「高いよ!」という反応をして見せると、「じゃあ4万」と安くなります……

常に交渉が必要なんだね……

てか、ベトナム、観光客にふっかけすぎ……

ベトナム サパ カットカット村をトレッキング

私が宿泊したRoxana  sapa hotel のマネージャー氏はとても親切で

「ここがおすすめ」

「あなたはあと2日間宿泊するから、その間にこことここへ行くと良い」

など、私の宿泊スケジュールを把握したうえで、観光の提案をしてくれます。

 

本当は部屋で仕事をしなくちゃいけないんだけど(これが悲しきフリーランサー)

せっかくサパまで来ているんだから、いいか……

と、マネージャー氏のススメに従って観光することに。

 

マネージャー氏が薦めてくれたのは黒モン族が住むカットカット村とドラゴンマウンテンでした。

カットカット村とドラゴンマウンテンってどこにある?

カットカット村のことをベトナム人は「カッカッビレッ」と発音します。

サパの町から一番近い黒モン族の村で、お手軽なトレッキングコースとして人気があるそう。

ホテルから3キロだから歩ける、と聞いて向かってみたのですが、あるいた感覚では

「3キロもある……? 1キロ半くらいな感じなんだけど」

という体感。

これは他の場所でも感じていたのですが、ベトナム人が教えてくれる「ここから〇キロ」はどうやら多めにサバを読んでいる風です。

とにかく、サパシティからカットカット村はとても近い!

ただし、街から行くときは、行きはずっと下り坂、帰りがずっと上り坂です。

途中、野性のバッファロー親子が草を食む姿も見られました。

 

それからもう一つのおすすめがドラゴンマウンテン。

どうやらサパ大聖堂の裏手にあるらしい。

けれど、ネットで検索しても出てきません。

良く良く調べてみると、正式名称は

Ham Rong Mountain

Ham Rong が龍のことを指すので、ドラゴンマウンテンと呼ぶようです。

Ham Rong Mountain

こちらはホテルから1キロで「すごくきれいだよ」とマネージャー。

どっちも行ってみたいじゃないですか!

というわけで、カットカット村へ行ったあと、ドラゴンマウンテンへ行ってみることにしました。

いい意味で、古さと泥臭さが同居、カットカット村

カットカット村に入るには、チケットセンターで7万ドンのチケットを購入しなくてはいけません。

約350円。

チケットセンターのことをすっかり忘れていて通り過ぎてしまったのですが、村への入り口で係員に

「チケットは? あそこで買えるから、買ってきて!」と呼び止められました。

石造りの階段沿いに家々が立ち並んでいて、それらのほとんどは土産物屋です。

黒モン族の民族衣装や、刺繍が施された小物入れ、銀細工のアクセサリー、革製品などが並びます。

私が訪れたのは午後になってから。

暑かったからか、店先に誰もいない無人の店舗や、日陰で横になって昼寝中の店員さん、そしてずっとスマホをいじっている店員さんがほとんどでした!

事前にネットで調べると、カットカット村は「買って!お土産買って!」という買って攻撃がすごいと書かれていたのですが、さすがの暑さと午後のけだるさのもとでは、商売根性よりも「まったりしたい」が勝つようです(笑)

サパは犬が多い!

店先では、犬もお昼寝中……

サパの犬はどの子もおとなしくて、吠えたり近づいてきたりはしません

こんな、タイムスリップしたかのような風景が広がるなか、黒モン族の人々は土産物を売って生活しているわけです。

しかもその土産物も、数十年前から変わらないような伝統的なものばかり。

なのに、店番をしている女性は(ほとんど女性です。ベトナムで働いている男性を見るのは、ドライバーとホテルスタッフ、たまにレストランの店員さんくらい)スマホをいじっています。

スマホが無い時代のものばかりのなかに、急に21世紀のデジタル機器が登場している風景が、なんだか不思議でした。

この道を、豚や鶏が自由に闊歩している

黒モン族の古民家を見学

土産物屋ばかりかと思いきや、「Traditional House」の看板を発見。

どうやら、見学できるよう。

看板にはWelcome の文字。

入ってみると、緑あふれる庭園が迎えてくれます。

とても綺麗!

古民家見学もできるのですが、土産物屋も兼ねていました。

もう少し歩くと、竹でできた橋が沼の上に!

面白そう!

こういうの、大好きです!

さっそく渡ろうと近づいてみると……

 

竹を針金でまとめただけの非常に簡単なつくりで、しかもけっこう隙間がでかい!

これは、かなり怖い!

しかもところどころ、針金が外れていた李、竹が割れている……

(ヤバい、これ、怖い)

ヒヤっとした私は、そうそうに引き返すことに。

私より一足先にこの竹の橋を渡っていた中国人だと思われるファミリーは、端から端まで渡り切っていました。

……すごい。

ちなみに、この橋の奥(写真でいうと右手)は、一面ひまわり畑になっているようです。

私がカットカット村を訪れた5月半ばはまだつぼみにもなっていませんでしたが、6月くらいにあったら満開のひまわりが咲き誇るのかも!

そういえば、昨日おしゃべりを楽しんだカフェのご夫婦の話だと

「サパのベストシーズンは、5月と6月」ということだったので、6月にサパを訪れる人はカットカット村ですっごくきれいな景色を見られるかもしれませんね~♪

水辺でゆっくりお昼寝もできる

竹の橋を早々にリタイアし、カットカット村の見学に戻ります。

カットカット村(およびサパ)では、民族衣装を着た人が普通に歩いています。

黒モン族の人は、下半身が黒色の服。前を歩く女性の上着も、民族衣装ですが、これは正式には黒モン族の服ではないそう。

道端に座り刺繍をする女性。

隣の青い袋の中には完成品が入っていて、「一つ、どう?」とすすめてきます。

竹の橋を渡って少し行った先は急激な下り坂になっていて、そのはるか下には、川が流れていて水車が回っているのが見えます!

すごい……!

本当これ、2018年の景色?

ここにもまた、竹の橋が!

民族衣装を身に着けた女の子3人が渡っていきます。

黒モン族の子供なのか、それとも観光客の女の子が服を買って着ているのかは不明。

かなり大きな滝もあります。

日差しがきつくて暑かったので、滝の水音が気持ち良い!

そして水辺にはハンモックが!

この白いハンモックの他に、緑のハンモックも並んでいて、自由に使って良いようです。

私もこのハンモックで、小一時間昼寝させていただきました~♪

川に入って遊ぶ子供たち。

そういえば、2日前のラオチャイ村へのトレッキングの際、子供たちが川で遊んでいるのを見たロシア人のアナスタシアが

「ロシアでは子供は皆、家でテレビゲームをして遊んでいる。外で遊ばないの」

と言っていました。

「日本でもそうだよ」

と答えたのですが、こういう自然の中で遊べる環境って、すごく貴重ですよね。

カットカット村のトイレ

さて、このあとカフェでココナッツジュースを飲んでからもう一度村を回り、ドラゴンマウンテンへ向かうことに。

ここでトイレに行きたくなり、見かけたWCと書かれた建物に入ります。

女性用の入り口を入ってすぐのところ。

………これは。

これは……

 

考えたくないけど、この飛び石みたいなものの上に足をまたいで、用を足す形式!?

一昔前のトイレ?

 

こういうトイレが残っていることにちょっとびっくりなのですが、こちらは誰も使った形跡ナシ。

それもそのはず

ちゃんと個室もあります。

アジアでよく見かける形式のトイレです。

私はいつも疑問に思うのですが、このタイプのトイレって、どっちを向いて用を足すのが正式なんだろう……?

なんとなく日本にある和式トイレ風に、入り口に背を向ける形で用を足すのですが、そうするには便器の位置がちょっと前すぎると思うんですよね。

これをまたぐと、顔と壁がかなり近くなる!

水洗のレバーやボタンはないので、赤いポリバケツから水を汲んで、便器の中へ流してきれいにします。

この赤いポリバケツは、いろいろなところでみかけました。

 

さて、この後。

なんと、トイレを出た外の階段で、ロシア人アナスタシアに再会!

アナスタシアもびっくりしていました。

そして二人とも前日はファンシーパンへ行ったことが判明(笑)

アナスタシアはドラゴンマウンテンを見てきて、これからカットカット村を観光するとのこと。

私はこれからドラゴンマウンテンに向かう旨を伝えました。

ドラゴンマウンテンがすごくきれいでよかったというアナスタシアに、カットカット村も、川があるところではゆっくりできて良かったよ、と情報交換します。

アナスタシアはこの日の22時のバスでハノイに戻り、そこからフエへ移動するそう。

「良い旅を」

とお別れし、カットカット村を後にしました。

カットカット村を見下ろすカフェ

さて、カットカット村を出て坂道を上がると、途中に何件ものカフェがあります。

そのうちの1軒で、冷たいものを飲んでから移動することに。

カフェの名前は忘れてしまったのですが、屋根はあるけど完全にオープンでとっても気持ちいい場所でした!

ビアハノイ 2万ドン(約100円)

棚田とカットカット村を見下ろしながら飲むビールは最高。

隣の席では、欧米人の女の子二人がアイスコーヒーを飲みながら読書をしていて

「優雅だな~……」

と感じました。

サパの街中は欧米人の観光客も多く、広場を見下ろす階段に座り本を読む欧米人の女性もいました。

旅先の町で、ひたすら観光に時間を費やすのが日本人、観光はほどほどに、自分の好きなことをしてゆったり過ごすのが欧米人なのかな、なんて感じた次第です……

こういう過ごし方も良いよね。

 

ちなみに、のんびりビールを飲んでいると、ベトナム人のファミリー集団が到着。

私が座っている席から一つ開けて隣に座った男性が、なんだか話しかけたさそうにちらちらとこちらを見ていたのが印象的でした(笑)

カットカット村を歩きまわった疲れもあって、こちらからは話しかけなかったのですが、今から思えば、話しかけてみればよかったな。

ちょっと残念です。

ベトナム サパでバイクをレンタルしてみた&ファンシーパン

サパを歩いていると、たくさんの観光客(主に欧米人)と現地の人々がバイクを走らせています。

また、バイクレンタルのお店もいろいろな場所で見かけました。

ちなみに私が宿泊したのがロクサナ サパホテルなのですが

ROXANA HOTEL 黒い犬がいます、吠えたり近寄ってきたりはしません。

マネージャーのドゥンさんがすごく親切で、朝食のときに必ずレストランにいて

「昨日はどこへ行ったの?今日はどうする予定?」と話しかけてきてくれました。

ノープランだと話すと、おすすめの場所とそこまでの郷里を地図に書いて教ええてくれました。

 

おすすめの場所の一つがファンシーパン山。

サパシティからモノレールでも行けるのですが、チケットが高いと聞いていました。

また、ファンシーパンの少し先に、シルバーウォーターフォールという滝があると聞き、「バイクをレンタルしたら、どっちも1日で行けるのでは?」という思いがムクムク……

かくして私、バイクをレンタルしてみることにしました!

外国でバイクをレンタル!

私、教習所で免許取得の際に原付実習で1時間ほど乗ったことがあるのと、1月に沖縄の渡嘉敷島へ行ったときに、原付をレンタルして乗っただけ。

渡嘉敷島は信号が1つしかないという、道路を走る車がほとんどない島だったので私でもなんとか運転できましたが、何度か茂みにつっこんでいます。

また、エンジンのかけ方が分からなくなって、レンタル屋さんに電話をして教えてもらうなど、ちょっと運転には不安が……

原付なら何とかなりそうだけど、バイクは無理なんだよなあ、原付があったら借りてみようかな、と思いながら歩いていた道沿いにあった洋服屋の看板をふと見ると「バイクレンタル」の文字が!

しかも店先に原付がある!

これなら私でも運転できそう!

そう思い、、店に入ってみました。

店を入ってすぐの椅子には若い男の子が店番をしています。

原付を指さして

「あのバイクを借りたい」

といったところ、彼がまさかの「NO」の返答を!

なぜ?

と聞いてみると、原付は新しいから高い、古い方が安いからおすすめだよ、と言われます。

でも古い方は完全にまたがってのるタイプの小型バイク。

「こっちのバイク(原付)なら運転の仕方が分かるけど、こっち(古いバイク)は運転が分からない」と訴えたところ

「同じだよ」

と言われ……

彼と少しのやりとりのあと、結局古いバイクを借りることに。

値段は夜22時までで8万ドン(約400円)

ガソリンを自分で買って入れなくてはいけませんが、安い。

じゃあまあいいか、と古いほうを借りることにし、その前に「ちょっと運転の仕方を教えて」と、エンジンのかけ方から切り方、ガソリンを入れる場所まで一通りレクチャーを受けます。

ちなみにバイクレンタルの際は、パスポートを預け(ハノイではホテルにパスポートを預けますが、サパでは預けません)、ガソリンはほとんど入っていないので、ガスステーションの場所を教えてもらって、まずはそこに向かい、ガソリンを入れるところからスタートします。

 

彼と一緒にエンジンを入れる練習をして

「さあ、行くか」とゆっくりスタートしたのですが……

少し行って角を曲がり、いったん止まってまたスタートさせようとしたところ、転倒!

ちょうどお店が集まっているところで、露天でドリンクを打っていた現地のおばさんが慌てて飛んできて、バイクの後ろを支えてくれます。

ベトナム人たちがびっくりしたようにこっちをみて「大丈夫か」という顔。

私もドキドキしながら再びエンジンを入れてスタートさせようとしたけれど、なかなかエンジンがかからない……

私を見守るベトナム人たちと必死でバイクと格闘する私!

ついにエンジンがかかりスタートしたものの、またすぐに転倒しそうに!

ついに今度はカフェからおじさんが飛び出してきてバイクを支えてくれて

「運転の仕方を知らないのか?」

と聞かれました……

「Yes……」

と答えるしかない私……。

この時点で、もう危ないからやめたほうが良い、と判断しました。

20メートルも離れていない場所に戻り、レンタル屋のお兄ちゃんを連れてきて、レンタルを中止することを告げ、お金を返してもらったあとで、カフェのおじさんのところに戻ると、苦笑いしているおじさん。

「とりあえず落ち着いて」

と椅子をすすめられ、どこに行きたいのかを聞かれました。

ファンシーパンとシルバーウォーターフォールへ行きたいと伝えたところ、遠いから両方は無理だ、とおじさんが主張します。

けれどホテルの人から聞いた話では、ファンシーパンは6キロでシルバーウォーターフォールは12キロ。

いやいや、全然余裕で両方いけるでしょ。

そう思い、大丈夫だよ、を言ってみたけれど、聞き入れてくれないおじさん……

結局、カフェからファンシーパンまでバイクで往復を14万ドン(700円)で引き受けてくれるということに。

ちょっとした転倒事故の後で、

もう安いのか高いのか分からないし、値段交渉をする気力もなく「それじゃ、それでお願い」と、おじさんにファンシーパンまで運んでもらうことにしました。

このあと、おじさんのバイクの後ろに乗ってファンシーパンまで運んでもらったのですが、道路は完全なオフロード!

舗装されている場所のほうが少ないくらいのでこぼこ道で、バイクの後ろでおじさんにつかまりながら

(自分で運転してこなくてよかった……)

と心から思いました。

 

バイクの運転に慣れている人なら大丈夫でしょうが、原付の運転は教習所でやった程度という人は

危ないので、サパで自分で運転しようとしないほうがいいです。

多少お金を払っても、バイクタクシーを利用することをおすすめします!

ファンシーパンは……まだ、開発中でした

実はサパの町からファンシーパンまではすごく近くて(本当に6キロもあるの?)という近さ。

でもサパからはずっと上り坂なので、歩きはキツイと思います。

ファンシーパン駅と時計台

たどり着いたこちらがファンシーパンです。

サパよりもさらに高い場所にあり、見晴らしは最高ですが、日差しはとっても強いです。

入って右手には土産物屋が並び、きれいに整備された花壇には花が咲き乱れています。

遠く下方にサパの町が見えます!

けれど驚くほど何もなくて、駅の隣では何やら工事中なんですよね。

どうやらここ、将来的にちょっとした遊園地になる予定のようです。

サパの教会前広場にファンシーパンの看板があったのですが、それにジェットコースターなどの遊具の絵が描かれていました。

たぶん、これから建設するのでしょう。

何もないけど、見晴らしは良い!

というわけで、ベンチに座り、ベジタリアンレストランのお母さんに頼んで作ってもらい、持ち帰りにしたバインミーでランチにしました。

ベトナムのバゲットって、もちもちしていてすごくおいしいんですよね~

バインミーが人気メニューなわけ、食べてみて初めて分かりました。

あれはもっと食べたくなる!

 

このあと、ファンシーパンステーションの中の土産物屋をのぞきました。

客は私だけで、女の子が接客のために出てきてくれたけれど英語が通じないため、スマホアプリの翻訳機能を使いながら会話をしました(笑)

土産物屋は、一般的な土産物屋のほか、ハーブなどを扱ったお店があり、そちらのお店の商品が気になったのですが、どれがサパ限定だったりサパで作られたものなのかが分からず……

残念ながら購入をあきらめることに。

駅の上の広場に戻ると、立派なお寺があることに気づきました。

ベトナムのお寺の中はとても豪華! どこか中国っぽさも感じる本堂の中は、とってもカラフルでした。

けれど残念ながら、このお寺がどれだけスゴイのか、どんな人が祀られているのかさっぱりわからず。

再び入り口ゲートのそばの土産物屋をのぞくと……

サパの街中でもよく見かけた、乾物の類が。

このお店の女の子が英語が少しできたので、アーモンドと干しシイタケを小分けにして包んでもらいました。

ファンシーパンの楽しみ方がイマイチ分からず、でもお土産を買ったのでもういいか、とゲートまで戻って、ゲートの女の子に、カフェに電話をかけてもらい、おじさんに向かに来てもらうように頼みます。

ゲートの周辺はタクシーが客待ちをしていて、待っている間、運転手のおじさんがプラムみたいなフルーツをくれたので、おじさんと一緒に屋外でプラムをかじっていました。

こういう交流ができるのは、とても嬉しい……

このあとすぐにカフェのおじさんが迎えに来てくれ、一緒にカフェまで戻り、ついでにカフェでコーヒーとケーキをいただくことに。

カフェのおじさん夫妻は英語が話せたので、コーヒーを飲みながらしばらくおしゃべりの相手になってもらいました!

おじさん曰く、サパでは英語が勉強できるところがないから、近くの町で英語を勉強したそう。

黒モン族の友人が数人いるのだそうですが、彼らは中学を卒業後、早い段階で結婚して子供を作るそうです。

そして、稼いだお金をそのまま全部、飲み食いに使ってしまうのだと言っていました。

「ハノイの人は、お金を残しておく。でも少数民族の人は全部使っちゃうんだよ」

と、おじさん。

経済観念がだいぶ違うんだなぁと思いました。

 

まあ、残しておかないっていうのはある意味、原始的で

私はそれでもいいと思います。

彼らは子どもがたくさんいるから、老後の心配をたぶんあまりしなくていいし

寝たきりになることもないでしょう。

 

バイクで転んで痛い思いをしましたが大けがせずに済んだし

塞翁が馬で、そのあと楽しいおしゃべりを楽しめたから、まあいいか!

 

でも本当に、危ないことに強引にチャレンジするのはやめよう

 

そう心に誓った日となりました。

怪我しなくて、本当に何よりです。

 

ベトナム サパ 見晴らしの良いカフェと、気のいいお母さんがいるベジタリアンレストラン

黒モン族のズーの家(ラオチャイ村)から、タクシー(無料)に乗ってかなりオフロードになっている険しい山道を抜け、ホテルまで戻ってきたのが4時くらい。

ベトナムの山の中のみちは、舗装されていなかったり、舗装されていたけれど半分以上壊れてひどい砂利道みたいになっているところが多くて、それを見ながら「日本の道路事情って、素晴らしかったんだな……」と思いました。

また、山の上から流れてくる川の水がそのまま道路を横断して反対側の斜面からさらに下に流れていくなど、野性味あふれるなかで暮らす人々の様子がとても印象的……。

これが、サパの山に住む人たちの日常なんだ、と感じられた興味深い帰り道でした。

さて、ホテルの前まで送ってもらったはいいけれど、いっぱい動いて汗もそこそこかいているから、スッキリした冷たい飲み物が飲みたいんだよね!

ということで、そのまま町まで歩いてカフェを探すことに。

サパの裏道?的なホテルの前のせまーい階段を上っていくと、街まで徒歩5分。

傾斜はかなり急ですが、地元の人はここを走って降りていきます。

サパ、雲海に包まれる山を見渡せるカフェ

階段を上がり、サパシティまでたどり着いて教会とは反対側に足を向けると、山並みを見渡せる素晴らしいカフェを発見!

その名も VIEW CAFE

すっごくいいロケーション。

気持ちが良い風も吹いています。

マンゴーモヒートを注文!

約250円くらい。

ほかにはベトナム人のグループが何組かいたくらいで、とても静かです。マスターは英語が話せます。

素晴らしいロケーション……

ベトナムでは、たいていのカフェやレストランでWi-Fiが使えます。

Wi-Fiのパスワードが書かれた紙がテーブルに張り付けてあるので、分かりやすいです。

 

おおざっぱな地図ですが、とにかく「見晴らし良さそう!」と目立つので、歩いていれば分かるはず!

素敵すぎるベジタリアンレストラン

さて、そのあと。

夕ご飯を食べてからホテルに戻ろうと、街までもどってふらふら歩いていると……

LAU(野菜)と書かれた看板を発見。

ん?野菜料理中心のレストランがあるのかな?とみてみると……

奥から2軒目がベジタリアンレストラン!

すごい!と中に入ると欧米人のファミリーが注文中でした。

とても素朴な店内の様子。

メニューを見ると……

安い。

だいたい、200円~300円くらい!

この中から、野菜のフォーとハノイビールを注文。

素朴な味でした。

肉みたいに見えるのは、ソイミートだと思われます。

たけのことか、野菜が少しとたっぷりのソイミートという組み合わせ。

スープは黄色に濁っていたので、何かが入っているのかも?

料理をするお母さんと、下準備している女性たち

このお母さん、英語はほとんど話せないのですが、ベトナム語で積極的に交流してきてくれます。

私も日本語で返す!

すると、なんとなくお互いに意思疎通ができるように……

それによると、お母さんは乳がんで左胸を切除していて、どうやら今、5ヶ月(または5人目)の子供を妊娠中らしい!

すごい!

そして私に、お金の保管の仕方や(大きなお金は別の場所にしまうこと)お金の数え方を教えてくれました……

親切。

あまりに気に入ってしまったので、翌日、ベジタリアン用バインミーをお持ち帰りで注文して、また次の日のランチにも訪れました!

お母さんおすすめの料理。200円。

ご飯が山盛りです。

はじっこのおかずを、ちょっとずつご飯に乗せて食べるようにと言われました。

ソイミートと野菜を辛目に炒めたみたいな料理でした。

食べたことあるような、ないような、不思議な味……

でも、美味しかったです!

ただ、ご飯が多すぎて全部は食べられなかったけど……

 

このレストランで出会った家族は、カナダ人。

3ヵ月の休暇をまるまるベトナムに来ているそうで、2か月ホイアンで過ごした後だということでした。

ホイアンがとても素晴らしかったと言っていたので「今度はホイアンに行ってみたいな~」と思いつつ、休暇が3ヵ月って、素晴らしい……と、心底羨ましくなりました……

いいなあ、欧米企業!

ベトナム サパ トレッキングのあとはもれなくお土産タイム

さて、12キロのトレッキングコースは、昼過ぎに終了。

カナダ人のカトリーヌと私が一番のりでゴールまで到達し「お腹すいたー」と話していると、ツアーを最後まで案内してくれたお母さん世代の黒モン族の女性がおもむろに背負っていた竹で編んだ丸いかごを下ろします。

その中には、刺繍が得意な黒モン族が作ったかずかずのおみやげ品のポーチが。

「買って」

という、何とも言えない時間が始まりました。

トレッキングのお礼に購入した黒モン族のポーチ、10万ドン

事前に他の方が書いた、サパでのトレッキングツアーのブログを読んだりしていたのでなんとなくこうなることは予想されていたのですが、カトリーヌはぴしゃりと「ノーサンキュー!」と断り、一人離れた場所に移動して座ってしまいます。

私は微妙な気分を味わいつつ、お礼の気持ちを込めて彼女からポーチを1つ買いました。10万ドン(500円)

ベトナムにしたらやたら高額なポーチですが、一緒に山道歩いてくれたチップだと思えば……という感じです。

 

ところがこのあと、待てど暮らせど、ロシア人とアメリカ人と、ズーとおばあちゃんが来ない!

カナダ人はイライラが募り、私に

「私たちは誰を待っているの?」ヽ(`Д´)ノプンプン

と……

私も早くご飯食べたいよ……

 

ようやく4人がやってきたと思ったら、こんどはおばあちゃんがかごを下ろしてお土産タイム開始!

 

ところがこのとき、おばあちゃんの作った民芸品を見て気づいたのですが……

刺繍が凝っていて、きれい。

可愛い。

 

……年齢を重ねて、刺繍の腕があがったようです。

 

おばあちゃんから購入しないのも悪いよな、ということで、私とロシア人がおばあちゃんからポーチを購入。

まったく無視するカナダ人。

そしてアメリカ人は進められるお土産に困惑顔をした後、同行している黒モン族の中で唯一英語が話せるズーに

「私はいらないけれどこれを買ってあげようとしている。もっと安くならないの?」という交渉を。

困惑顔のズー。

ベトナムでは値段交渉してから買い物をするのがどうやら正しいようだ、ということをこの後私も知るのですが、それにしても彼女の交渉時間は長かった!

けっきょくいくらにしてもらったのかは知りませんが、長い時間交渉したあと「本当はいらない」ポシェットを購入していました。

 

私がこのとき思ったのが、

完全に「ノーサンキュー」を貫き通して買わなかったカナダ人と

いらないけれど交渉の末(多分ありがとうの気持ちを込めて)買ってあげたアメリカ人

どっちが優しいのかなぁ、って。

マイペースすぎて他人の迷惑をかえりみないアメリカ人でしたが、おばあちゃんからポシェットを買ったあと、お母さん世代にポーチを進められて「お土産の売り上げはシェアするの?それとも個人個人のものになるの?」とズーに聞いていたので、お母さんにも値段交渉して買ってあげようと思っていたのかもしれません。

けれどここでまた長時間の交渉が始まり、ランチタイムが遅れるのはもうゴメン!

そう思ったらしいカナダ人は私を指して

「その人からは彼女が買ってあげたから!」

とピシャリと……

かくして、美しい風景を楽しんだトレッキングの最後は、こんな微妙な幕引きとなったのでした。

ランチのレストランでもお土産攻撃

さて、最後にレストランに入り「ここでランチね。この2つのテーブルに、3人3人で別れて座って」とズー。

するとアメリカ人が「窓際の席がいいわ!窓際に席を作って!あなたとあなた、こっちに座りましょう!」とカナダ人とロシア人に声をかけ、私が一人残されるという展開に……

「えぇ……」

と思ったのですが、これが正解でした。

私が同じテーブルに座ることなったのは、2人のアジア人の女の子。

「どこから来たの? 私は日本から」

と話しかけると、どうやら英語ができないようで「ホーチミン」とだけ困惑顔で答えてくれました。

これじゃ、会話はできないなあ、と少し残念に思ったのですが、テーブルごとにドン!と盛られたご飯の大皿がくると、かいがいしくごはんをよそって渡してくれたり、おかずをすすめてくれたり

(1人1プレートのご飯じゃなくて、大皿のおかずを皆でつつく、日本の田舎のご飯形式でした!)

やさしさを感じて、胸がほっこり。

このご飯の最中も、レストランの中に次々に少数民族の女性がやっていて、いろいろなお土産を進めてきます。

いらない、といってもなかなか引き下がってくれず……。

このレストランの中には明らかに小学校くらいの子供たちも遊んでいたのですが、子どももしっかり売り子を努め、小さいながらも商魂たくましいです。

日本語が話せるベトナム人の女の子

さて、ご飯を終え、ズーの家でホームステイを味わうことに。

黒モン族の村を歩く

レストランからズーの家に向かう最中、一緒にごはんを食べたアジア人女の子うちの一人が私と並んで歩きながら

「わたし、日本語、話せます」

と!!!

なんと話を聞けば、彼女は今年の冬、青森に職業訓練に来ていたらしいのです。

なんの職業か尋ねたところ、日本語でどういうのかが分からないらしく困惑顔でしたが、そこからズーの家まで、日本語でおしゃべりしてくれ、ベトナムのことをいろいろ教えてくれました。

今回の旅はお姉さんとの2人旅行。

二人ともサパは初めてで、ホーチミンでは見ない植物がたくさん生えていること。

ときどきスピーカーでベトナム語のアナウンスをしながら通り過ぎるバイクがあるのですが、あれは物売りで、今通りすぎたのは「ナイフはいりませんか、ナイフはいりませんか」と言っているとか……。

ついでに彼女にベトナム語を教えてもらったのですが、発音が難しくてなかなかOKをもらえませんでした(笑)

思いがけない嬉しいサプライズ……

彼女と一緒のテーブルになってよかった、話しかけてよかった!

 

彼女は職業訓練で日本に来ていたとのことなので、日本で働きたいのかな、と思ってそう聞いてみたのですが

「ホーチミンのほうがいいです。仕事がたくさんあるから」

という返事でした。

そうか……

まあ確かに、ホーチミンのほうが将来性あるもんね。

分かるわ。

 

さて、このあとたどり着いたズーの家はこちら。

可愛いおうち!

すっごくきれいでかわいいです

家の中は巨大なロフト付きワンルーム。

ロフトが寝るスペースでした。

今回、日帰りは私だけで、他のメンバーはズーの家に一泊するそう。

なるほどなるほど……

テラスからの風景

広いテラスからは棚田と水田が見え、すごくのどか!

素敵なところでした。

けれど私のツアーはここで終わり。

ズーが「タクシーを手配した」と伝えに来たので

「ディナーも付いてるって聞いてたけど……気のせいだったかな?」と思いながらもOK、と答えて皆にサヨナラをして、サパの町まで返ってきました。

 

 

ベトナム サパをトレッキング!

サパに到着して2日目。

ホテルで予約したツアーに参加しました。

朝8時半にフロントに集合、12キロ6時間、ランチとディナーがついているというトレッキングツアー、40万ドン(2000円)

黒モン族はとにかく若く見える!

フロントで待っていると、小柄で可愛らしい女の子が……

「私が今日案内するわ、ズーよ。よろしく」

と快活に挨拶してくれたのですが、どう見ても小学校高学年か中学生……

え、学校行かないの?

と思いながらも、よろしく、とあいさつします。

案内してくれたズー。小柄で可愛い黒モン族の女性

身長も小柄でたぶん150㎝ちょっと。

ところがトレッキングの最中に聞いてみると、黒モン族のズーはもうすぐ20歳。

4か月前に赤ちゃんを産んだお母さんんです。

……見えない!!!!

ぬかるんだ山道を歩くトレッキングで、全員滑る!転ぶ!

さて、ズーが案内してくれるチームは、私とカナダ人のカトリーヌ、ロシア人のアナスタシア、そしてアメリカ人の女の子(いろいろあってお互い自己紹介せず)の4人。

全員一人旅の女同士という組み合わせ。

トレッキングの日はみごとな快晴だったのですが、実は前夜の遅い時間、かなり激しい雨が降っていました。

朝になってアスファルトの道路は乾いていましたが、トレッキングする山道はまだぬかるんだまま。

かなり険しい道なき道の斜面を降りた後、山の中の獣道を歩いていきます。

日差しは強いけれど、温度はそれほど高くなくてカラッとしているので汗びっしょりになることもありません。

でも足元はぬかるんでいて、滑る滑る!

踏み固められたけもの道。

私たちのチームには、ズーのほかにズーのお母さん世代(だと思われる)女性と、赤ちゃんと背負ったズーのおばあちゃん世代(だと思われる)女性、合計3人の黒モン族がついて案内してくれたのですが、あまりに危なかっかしい私たち。

彼女たちが手を取って先導してくれます。

けれど全員みごとに、滑って足元をぐちゃぐちゃにしたり、転んだりしていました……。

おばあちゃん世代(だと思われる)女性は、あかちゃんを背負い長靴姿でトレッキング

そんななか、ズーはスニーカーでしたが、おばあちゃんは長靴(しかも赤ちゃんおんぶ)、おかあさんはつっかけサンダル。

そんな足元でひょいひょい山道を歩いていきます、

……すごい。

ちなみに山道を歩きながら話を聞くと、おばあちゃんとおかあさんだと思われた2人は同じ村の人というだけで、ズーの血縁ではないそう。

そしておばあちゃんが背負っている赤ちゃんが、ズーの赤ちゃん(4か月、ジョンという女の子)だそうで、それまたびっくり……

黒モン族の女性、年齢40歳

しかも、ズーの赤ちゃんを背負っている女性の年齢を、アメリカ人の女の子がズーに聞いていたのですが

「たしか、40歳くらいだったと思う」

とズー!

40歳!? 本当に?

と驚愕の返事をするアメリカ人。

私も内心「……えー……! ……私と同世代、っていうか、同級生?」

と思っていました。

紫外線が強い高地で暮らしていると、どうしても肌のダメージが強くなってしまうんだなぁ、と実感……。

けれど赤ちゃんを下ろした後は、背筋もまっすぐに伸びて歩く足取りもしっかりし、確かに若いのかも、と。

 

ベトナムの少数民族、若いうちはすっごく若く見えるけれど、強い紫外線のために外見が老けてしまうのも早いようです。

ベトナム人のレイアと話して気づいたこと

トレッキングツアーは、他のツアー客も同じルートをたどっているので、そのうち他のツアー客と入り混じって遠足同状態に。

いつの間にか長い列ができる

ホーチミン市から来たというベトナム人の女の子、レイアと仲良くなり、私は途中からレイアとおしゃべりしつつ並んで歩いていました。

レイアは大学生で、今回は大学の友達と大人数のグループでサパに旅行に来たそう。

私が一人旅でベトナムに来た、と答えると「一人旅? すごい……ベトナム人は、一人旅はしない」と言っていました。

確かに、アジア人女性の一人旅はまだ珍しいのかもしれません。

ちなみにレイアに名前を聞いたところ、ちょっと迷ってから「レイアって呼んで欲しい」と言っていたので、本名ではなくビジネスネームやニックネームのような感じです。

香港やシンガポールの会社で働く人は、皆「キャサリン」や「ダニエル」など、欧米風の名前を使っています。

会社勤めをしていた際、海外の支店からの電話を受ける機会も多く「台湾支店なら中華系のはずなのに、なぜ欧米風の名前なんだろう?」とずっと疑問でした。その理由が今回の旅で初めて分かりました。

ベトナム人の名前って、日本人になじみがないので、聞いてもすぐに忘れてしまう!

けれどレイアは欧米風の名前で、なんとなくなじみがあるので、かなり時間が経ってもしっかり覚えていました。

さて、道中、お母さん世代の黒モン族の女性が野草を積んで

あっという間にこんな素敵な飾りを作ってプレゼントしてくれました!

ハート形!

すっごくかわいい。

しかも、ゴムなどは一切使っていません。

山道を歩きながら手でヘンプの糸を巻いていたので、おそらくその糸の一部使っただけのよう。

器用です……

マイペースすぎるアメリカ人に、カナダ人がムッとしてロシア人と日本人は様子を見守る

さて、美しい風景の中、トレッキングしていたら写真を撮りたくなります。

それは皆おなじ。

棚田の中で撮影タイム

皆、ときどき足を止めては写真撮影をしていたのですが、アメリカ人の女の子の撮影タイムが長かった……!

自撮り、自分を誰かに頼んで取ってもらう、風景を取るのですが、皆が歩き始めても気にせず、納得いく写真が取れるまでその場にとどまり写真を撮り続ける!

少し先で止まって待つのですが、どうやら彼女には「人を待たせている」という感覚が無いようで、一向に撮影タイムは短くならず。

この待ち時間の間にロシア人とカナダ人の同行者とは自己紹介をしておしゃべりをしたのですが、あまりにマイペースな彼女に次第にイライラしてくるカナダ人。

それを困ったように見守るロシア人と私(内心、早く進みたいと思ってるんだけど)

私たちが東屋で座って待っているところにようやく彼女が追い付き、さあじゃあ出発するか、と立ち上がるのと入れ替わりに彼女は空いた椅子に座って近くにいる欧米人の他のツアー客に話しかけておしゃべりを始めるという具合で、度を越した周囲がまるで見えていない態度に驚きました。

トレッキングの道案内をしているズーも最後にはあきれ顔で「待たずに行こう」とうながしますが、本当に彼女一人をおいていくことはできず、私たちに付き添っていた黒モン族の女性が一人、彼女専用の案内役として残ることになりました。

悪気はないんだろうけど……まあ、あんまりいい印象は持てないよね。

サパの棚田は美しかった!

まあそんな具合で進んでいったトレッキングなのですが、風景は文句なしに美しかったです。

5月半ばは田植えが始まるシーズンのようで

ドバッと植えられた稲

いくつかの棚田では青々とした稲の新芽が……

合鴨農法?

水鳥が水田の中で何やらしきりについばんでいる様子も。

ズーは「虫がたくさんいるから、餌を探しているのよ」と言っていました。

こうやって見上げると、いかにも日本の田舎的な風景なのですが

めちゃくちゃ壮大!

はるか遠くまで続く棚田!棚田!棚田!

規模が違う。

しかも、牛を使って農作業をするなど、機械に頼らず農業をする姿が「古き良き」って感じでたまりません。

道端には野生のバッファローが!

近づいても逃げもせず、どっしりと座り込んでいました。