ベトナム サパ トレッキングのあとはもれなくお土産タイム

さて、12キロのトレッキングコースは、昼過ぎに終了。

カナダ人のカトリーヌと私が一番のりでゴールまで到達し「お腹すいたー」と話していると、ツアーを最後まで案内してくれたお母さん世代の黒モン族の女性がおもむろに背負っていた竹で編んだ丸いかごを下ろします。

その中には、刺繍が得意な黒モン族が作ったかずかずのおみやげ品のポーチが。

「買って」

という、何とも言えない時間が始まりました。

トレッキングのお礼に購入した黒モン族のポーチ、10万ドン

事前に他の方が書いた、サパでのトレッキングツアーのブログを読んだりしていたのでなんとなくこうなることは予想されていたのですが、カトリーヌはぴしゃりと「ノーサンキュー!」と断り、一人離れた場所に移動して座ってしまいます。

私は微妙な気分を味わいつつ、お礼の気持ちを込めて彼女からポーチを1つ買いました。10万ドン(500円)

ベトナムにしたらやたら高額なポーチですが、一緒に山道歩いてくれたチップだと思えば……という感じです。

 

ところがこのあと、待てど暮らせど、ロシア人とアメリカ人と、ズーとおばあちゃんが来ない!

カナダ人はイライラが募り、私に

「私たちは誰を待っているの?」ヽ(`Д´)ノプンプン

と……

私も早くご飯食べたいよ……

 

ようやく4人がやってきたと思ったら、こんどはおばあちゃんがかごを下ろしてお土産タイム開始!

 

ところがこのとき、おばあちゃんの作った民芸品を見て気づいたのですが……

刺繍が凝っていて、きれい。

可愛い。

 

……年齢を重ねて、刺繍の腕があがったようです。

 

おばあちゃんから購入しないのも悪いよな、ということで、私とロシア人がおばあちゃんからポーチを購入。

まったく無視するカナダ人。

そしてアメリカ人は進められるお土産に困惑顔をした後、同行している黒モン族の中で唯一英語が話せるズーに

「私はいらないけれどこれを買ってあげようとしている。もっと安くならないの?」という交渉を。

困惑顔のズー。

ベトナムでは値段交渉してから買い物をするのがどうやら正しいようだ、ということをこの後私も知るのですが、それにしても彼女の交渉時間は長かった!

けっきょくいくらにしてもらったのかは知りませんが、長い時間交渉したあと「本当はいらない」ポシェットを購入していました。

 

私がこのとき思ったのが、

完全に「ノーサンキュー」を貫き通して買わなかったカナダ人と

いらないけれど交渉の末(多分ありがとうの気持ちを込めて)買ってあげたアメリカ人

どっちが優しいのかなぁ、って。

マイペースすぎて他人の迷惑をかえりみないアメリカ人でしたが、おばあちゃんからポシェットを買ったあと、お母さん世代にポーチを進められて「お土産の売り上げはシェアするの?それとも個人個人のものになるの?」とズーに聞いていたので、お母さんにも値段交渉して買ってあげようと思っていたのかもしれません。

けれどここでまた長時間の交渉が始まり、ランチタイムが遅れるのはもうゴメン!

そう思ったらしいカナダ人は私を指して

「その人からは彼女が買ってあげたから!」

とピシャリと……

かくして、美しい風景を楽しんだトレッキングの最後は、こんな微妙な幕引きとなったのでした。

ランチのレストランでもお土産攻撃

さて、最後にレストランに入り「ここでランチね。この2つのテーブルに、3人3人で別れて座って」とズー。

するとアメリカ人が「窓際の席がいいわ!窓際に席を作って!あなたとあなた、こっちに座りましょう!」とカナダ人とロシア人に声をかけ、私が一人残されるという展開に……

「えぇ……」

と思ったのですが、これが正解でした。

私が同じテーブルに座ることなったのは、2人のアジア人の女の子。

「どこから来たの? 私は日本から」

と話しかけると、どうやら英語ができないようで「ホーチミン」とだけ困惑顔で答えてくれました。

これじゃ、会話はできないなあ、と少し残念に思ったのですが、テーブルごとにドン!と盛られたご飯の大皿がくると、かいがいしくごはんをよそって渡してくれたり、おかずをすすめてくれたり

(1人1プレートのご飯じゃなくて、大皿のおかずを皆でつつく、日本の田舎のご飯形式でした!)

やさしさを感じて、胸がほっこり。

このご飯の最中も、レストランの中に次々に少数民族の女性がやっていて、いろいろなお土産を進めてきます。

いらない、といってもなかなか引き下がってくれず……。

このレストランの中には明らかに小学校くらいの子供たちも遊んでいたのですが、子どももしっかり売り子を努め、小さいながらも商魂たくましいです。

日本語が話せるベトナム人の女の子

さて、ご飯を終え、ズーの家でホームステイを味わうことに。

黒モン族の村を歩く

レストランからズーの家に向かう最中、一緒にごはんを食べたアジア人女の子うちの一人が私と並んで歩きながら

「わたし、日本語、話せます」

と!!!

なんと話を聞けば、彼女は今年の冬、青森に職業訓練に来ていたらしいのです。

なんの職業か尋ねたところ、日本語でどういうのかが分からないらしく困惑顔でしたが、そこからズーの家まで、日本語でおしゃべりしてくれ、ベトナムのことをいろいろ教えてくれました。

今回の旅はお姉さんとの2人旅行。

二人ともサパは初めてで、ホーチミンでは見ない植物がたくさん生えていること。

ときどきスピーカーでベトナム語のアナウンスをしながら通り過ぎるバイクがあるのですが、あれは物売りで、今通りすぎたのは「ナイフはいりませんか、ナイフはいりませんか」と言っているとか……。

ついでに彼女にベトナム語を教えてもらったのですが、発音が難しくてなかなかOKをもらえませんでした(笑)

思いがけない嬉しいサプライズ……

彼女と一緒のテーブルになってよかった、話しかけてよかった!

 

彼女は職業訓練で日本に来ていたとのことなので、日本で働きたいのかな、と思ってそう聞いてみたのですが

「ホーチミンのほうがいいです。仕事がたくさんあるから」

という返事でした。

そうか……

まあ確かに、ホーチミンのほうが将来性あるもんね。

分かるわ。

 

さて、このあとたどり着いたズーの家はこちら。

可愛いおうち!

すっごくきれいでかわいいです

家の中は巨大なロフト付きワンルーム。

ロフトが寝るスペースでした。

今回、日帰りは私だけで、他のメンバーはズーの家に一泊するそう。

なるほどなるほど……

テラスからの風景

広いテラスからは棚田と水田が見え、すごくのどか!

素敵なところでした。

けれど私のツアーはここで終わり。

ズーが「タクシーを手配した」と伝えに来たので

「ディナーも付いてるって聞いてたけど……気のせいだったかな?」と思いながらもOK、と答えて皆にサヨナラをして、サパの町まで返ってきました。