イランの水が湯シャンに最適だった

私はしばらく湯シャンをしていたことがありまして……

って、湯シャンって知ってますか?

お湯シャンプー……の略なのかな?

そもそも湯シャンとは

シャンプーを使わず、お湯だけで髪の毛を洗うことを「湯シャン」と言います。

科学的なものを使わないので自然に負荷をかけず、人体にも優しいとして、エコ派、ナチュラル派、それからアトピー肌の人などに支持されている洗髪方法です。

もともと昔はシャンプーなんてなかったので、江戸時代とか明治時代とか、みんな湯シャンだったと思うんですけどね。

だから、しっかり洗えば不潔ということはないのですが、実は湯シャンって難しくて、慣れないうちは頭皮から出る油脂がしっかり落とせず、髪がべたついてしまったり、頭皮がかゆくなったりすることがあります。

それまで合成シャンプーを使っていた人が大半で、化学の力で頭皮から出る油脂をごっそり洗い落としていたから、頭皮が過剰に皮脂を分泌しているためだ、とか

湯シャンには軟水が良いのだけれど、場所によって水の硬度が違い、水が硬い地域だと油がうまく落ちないからだ、とか、いろいろな意見があります。

この、水の硬度の差は私の体験上実際にその通りで、

関東⇒お湯だけで洗うと髪がバサバサになり、油がしっかり落ちない

仙台⇒お湯だけでも髪が比較的サラサラになる

という差を体験しました。また、中国の雲南省の水も比較的湯シャンに向いている水だったと思います。

逆に、イギリスやフランスなどヨーロッパの水は硬度が高いので、湯シャンしにくいという話も聞いたことがあります。

 

で、関東に住んでいる私は3年ほど湯シャンをがんばったのですが、どうしても頭皮がべたついてしまい、ある時を境に湯シャンを諦め、現在はシャンプーを使用しています。

イランのヤズドで髪がサラサラに

ヴァルザネで宿泊したゲストハウスのシャワー

さて、そんな私ですが、イラン旅行では普段自分が愛用しているシャンプーを持参して使用していました。

しかし、エスファハン滞在の後半から、シャンプーボトルが壊れて非常に使いにくくなり

「どうせスカーフで頭覆ってるんだから、もうシャンプー使わないでお湯だけで洗おう」

と思い、湯シャンに切り替えたのです。

すると……

 

なんだか、妙に髪がサラサラしてる????

 

気付いたのはヴァルザネという、エスファハンとヤズドの間にある砂漠の町。

お湯でしか洗ってないのに、頭皮がべたつかない……。

 

最初はイランの乾燥した気候のせいだと思ったのですが(なんせ、乾燥しすぎて鼻の粘膜が切れ、鼻血が出ました。イラン出会った日本人旅行者の方も同じように「鼻の中が切れた」と言っていたので、こういう人は多そう)途中で、水が良いのだと気づきました。

特に、砂漠の町でゾロアスター教の聖地であるヤズドのお水は最強でした!

髪がサラサラになっただけでなくとてもまとまりやすく、しかも空気が乾燥しているからあっという間に濡れ髪が乾く!

「また湯シャンできた!」

ということもすごくうれしかったです!

 

「もっと早く気づいていたら、イランの旅、最初から湯シャンで過ごしたのにな~」

 

と、いささか悔しく思っていたのですが……

 

この後訪れたシーラーズで湯シャンを断念することにあります。

 

シーラーズの水はヤズドと比べて硬いのか、シーラーズでも湯シャンをしていたら、頭皮が少しべたつくように。

「これはシャンプーが必要だ」

と、シーラーズ滞在の最終日にシャンプーを使いました。

 

イラン旅行でヤズドやエスファハンを訪れる方がいたら、ぜひ湯シャンにチャレンジしてみてください!

お湯だけなのにびっくりするくらい髪がサラサラになりますよ~!