【イラン旅行】エスファハンからヤズドへ、タローネゲストハウス

ゲストハウスのオーナーに、次のゲストハウスを紹介してもらう

ヴァルザネの次の行程が未定のままだったのですが、旅先で会ういろいろな人達が「エスファハンの次はヤズドへ行く」と言っていたので、私もヤズドに向かうことに。

ヴァルザネで宿泊したChapaker Guest Houseでそう話すと、パパさんが「ヤズドには友達がやっているゲストハウスがあるよ。紹介しようか」と提案してくれました。

Chapaker Guest Houseの壁にもそのヤズドのゲストハウスのポスターが飾られていました。

Tarooneh Traditional House

 

これも何かの縁、とヤズドでとりあえず1泊、この「Tarooneh Traditional House」(タローネ)を予約することに。公式サイトを確認すると、ドミトリーが7ユーロでシングルが12ユーロ。1300円くらいか、と思ったのでシングルを予約しました。

 

エスファハンへ戻る車の中でアミンが「ヤズドに行くバスは予約しているのか」と聞いてきたので「まだ予約していない、チケットを買いたい」と伝えたところ、荷物を預けたままにしてあるナーシスB&Bに戻る前にバスターミナルにより、チケットを代理で購入してくれました。

こちらがバスのチケット。25万リアル(約300円くらい)です。

アミンには何から何まで、本当にお世話になりました。

バス乗って一路、ヤズドへ!

さて、ナーシスの家によってスーツケースをピックアップして、再びバスターミナルへ。

エスファハンのバスターミナルはとても広くて、隣には大型ホテルもあります。

バスを待っていると、東洋人の女の子2人連れも同じバスを待っているらしいのを発見し、話しかけてみることに。

日本でだったら絶対にこんなに気軽に話しかけたりできないのですが、海外旅行を初めてしばらくたつと、信じられないくらい自分がフレンドリーになっていくのを感じます。

女の子2人は、中国本土から観光でやってきたとのこと!

確かに中国からの観光客はとても多いのですが、だいたいが10人以上のグループでバスを貸し切って移動していることが多いので、2人だけの完全に個人旅行って珍しい。

2人も私と同じように、テヘラン、カーシャーン、エスファハンと旅をしてきたとのことで「カーシャーンがとてもキレイだったよね」なんて話で盛り上がりました。

さて、ヤズド行きのバスが来た……と思って乗り込んだところ、なんとヤズド直行ではなく、まさかの途中乗り換えが必要なことが判明(チケットに印字されていた席に座ろうとしたら、そこじゃないと言われて「なんで?」と話しているうちに判明)

乗り換えなんて……大丈夫か???と内心青ざめていると、同じバスに乗り合わせた男性が同じくヤズドまで行くという他のイラン人の乗客を見つけてくれて、「あの人について行けば大丈夫。サポートするように頼んでおいたよ」と!!!

なんて、なんて優しいの、イランの人って……

乗り換えポイントまでたどり着いたときにもこちらに合図を送ってくれて、彼の新説に本当に助けられました。

バスを待つ間おしゃべりをした中国人の女の子2人組にも声をかけて皆でバスを乗り換え。

無事にヤズドに行くバスに乗ったときは、心底ほっとしました。

こちらが、イランのバスお約束の「おやつ」セット。

イランの長距離バスは、お菓子と飲み物がサービスで配られる素晴らしいバスです!

これ、箱を開けると紙パックのジュースとお菓子(クッキーや菓子パンが3種類くらい)入っていて、けっこう豪華。

同じバスに乗るイラン人の女の子たちも、さっそく箱を空けてお菓子をパクパク食べていました。

 

イランの長距離バスは5時間くらいだとトイレ休憩がないと聞いていたので(ほんとうにトイレ休憩なかった)水分は控えようと飴を舐めて過ごしたのですが、さすがに夜遅い時間になったときにはお腹が空いてきて、お菓子をいただきました。

バスの車窓から見える風景は、ひたすら茶色い大地。

あらかじめスマホにダウンロードしていた電子書籍を読んで過ごしました。

海外旅行時の移動は、電子書籍の読書に限る……と思うのですが、いかがでしょう。

タクシーに乗り、痴漢にあう

バスがヤズドに到着したのは、夜9時頃。

けっこう遅い時間です。

バスがヤズドのバスターミナルにつくと、大勢のタクシー運転手が客引きにやってきます。

こういう場面って私はすごく警戒するのですが、疲れていたことと、お腹が空いていたのと、早く宿に辿り着きたかったので、声をかけてきたおじさんのタクシーに乗ることに。

Tarooneh Traditional Houseの名前を伝えると、車を出してくれました。

ところで、他の多くの国では、タクシーに乗る時後ろ座席に乗るのですが、イランでは助手席に乗ることがなぜか多くて(なぜだろう。今でも謎)この時も助手席に乗ってしまったのです。

すると運転手さん、宿に向かいながら「明日はどうするんだ、自分はツアーガイドもできる」とすごい売り込みを開始!

ヤズド近辺の観光もしたかったけれど、一番安心なのは宿でツアーに申し込むことなので「すでにツアーに申しこんでいる」と断ると「じゃあ、ヤズドの後はどこに行くんだ、いつ帰るんだ、そのとき、またバスターミナルまで送ってあげるから自分のタクシーを使え!」と再びすごい売り込みが。

しつこいなあと思いながらも「まだ帰る日も決めていない」とのらりくらり交わしていると、彼が手を伸ばして私の足や腕に触ってくる!

ビックリしつつも手を振り払い、「もしタクシーを使う必要があったら連絡する」と何度も断っているうちに、ようやくタローネゲストハウスに到着!

助かった!とゲストハウスに飛び込むと、彼も私のスーツケースを引きながらついてくる。一緒に入ってきちゃう。

どうしよう、と思いながらレセプションでチェックインをしていると、タクシー運転手は他のスタッフに「この人がどこかへ出かけるときは自分が運転手をする、総約束した」といようなことを話している様子。

まいったなあと思いながら、とりあえず運転手が帰ったのを見てから

「あの運転手の車には乗りたくない!車の中で体を触られた!」

とスタッフに訴えると、すごくびっくりした様子で「分かった、大丈夫、絶対にあの人には電話しないから」と約束してくれました。

 

実はこれ、後日談があり、翌日観光を終えてゲストハウスに帰ってくると、グレーのヒジャブを被った女性がいて「あなたが昨日ちかんにあったと聞いてきました。詳しく話を聞かせてください」とのこと!

たぶん、警察……?

運転手はご丁寧にも自分の連絡先をゲストハウスのスタッフに渡していったので、身元も確実。

昨夜の出来事をその女性に伝えると「大丈夫、あなたは安全だから安心してね」と優しく語り掛けてくれました……

タローネのスタッフ、すぐに警察に連絡してくれて、GJです!ありがとう!

Tarooneh Traditional House、かなりステキだった!!!

さて、そんなとんでもない状況になりながらチェックインしたヤズドのTarooneh Traditional Houseですが、すっごく良かったです!

これで1泊12ユーロってマジ!?って感じで良かった!!!

まずは、お部屋。

シングルをオーダーしましたが、広いお部屋が空いていたようで、トリプルを使わせてくれました!!!

広い!

中庭には池があり、金魚が泳いでいました。

ベンチにはペルシャ絨毯と厚みのあるクッションがあり、居心地最高!

中庭の奥には屋根付きの半屋外リビング?が。

このリビングにはバードギールという風を取り込む煙突が付いていて、奥に座ると上からとても心地よい風が吹き込んできます。

最高です!

屋上にも上がれるのですが、この長方形の煙突がバードギールで

下から見上げるとこんな感じ。

ヤズドは砂漠の中の町だけあって直射日光がとても強いのですが、バードギールの下に座ると、「直射日光ってなに?、暑いってどういうこと?」と言いたくなるくらい、快適です。

ホント最高。

私もここでパソコンをかなりの長時間いじっていたのですが、他のお客さんも集まって、本を読んだり、フルーツを食べたり、自由に過ごしていました。

Tarooneh Traditional Houseは古いイランの住宅をリフォームしたホテルですが、古いしくみもたくさん残っていて、見学させてくれました。例えばこれは、昔の冷蔵庫。地下に作られているのですが、ひんやりした空間で「確かに、ここなら食べ物が傷まないかも」と思えます。

スタッフのナリゲスちゃんとその旦那さん。

ナリゲスちゃんは英語がとても上手で、旦那さんはナリゲスちゃんに教えてもらいながら英語を勉強中でした。

ちなみに、朝食を作るのは旦那さんの役目。

青空の下で食べる朝食、本当においしかった……!!!

 

トイレとシャワールームは共同で、トイレだけで5つくらいあります。シャワールームは2つあるのですが、奥のシャワールームの排水溝からニオイが上がってきてしまうみたいで、奥のシャワールームの扉が開いているとシャワー&トイレスペースがとても臭くなります。奥のシャワールームの扉を閉めておけば大丈夫です!

トイレとシャワーも新しくてきれい。トイレは洋式です。

お部屋の中までWi-Fiが届かないのがちょっと難点でしたが、基本的にすごく良いお宿でした!

あまりに居心地が良かったので、延泊して4日間このゲストハウスで過ごしました。おすすめです。

Tarooneh Traditional House