私が宿泊したRoxana sapa hotel のマネージャー氏はとても親切で
「ここがおすすめ」
「あなたはあと2日間宿泊するから、その間にこことここへ行くと良い」
など、私の宿泊スケジュールを把握したうえで、観光の提案をしてくれます。
本当は部屋で仕事をしなくちゃいけないんだけど(これが悲しきフリーランサー)
せっかくサパまで来ているんだから、いいか……
と、マネージャー氏のススメに従って観光することに。
マネージャー氏が薦めてくれたのは黒モン族が住むカットカット村とドラゴンマウンテンでした。
カットカット村とドラゴンマウンテンってどこにある?
カットカット村のことをベトナム人は「カッカッビレッ」と発音します。
サパの町から一番近い黒モン族の村で、お手軽なトレッキングコースとして人気があるそう。
ホテルから3キロだから歩ける、と聞いて向かってみたのですが、あるいた感覚では
「3キロもある……? 1キロ半くらいな感じなんだけど」
という体感。
これは他の場所でも感じていたのですが、ベトナム人が教えてくれる「ここから〇キロ」はどうやら多めにサバを読んでいる風です。
とにかく、サパシティからカットカット村はとても近い!
ただし、街から行くときは、行きはずっと下り坂、帰りがずっと上り坂です。
途中、野性のバッファロー親子が草を食む姿も見られました。
それからもう一つのおすすめがドラゴンマウンテン。
どうやらサパ大聖堂の裏手にあるらしい。
けれど、ネットで検索しても出てきません。
良く良く調べてみると、正式名称は
Ham Rong Mountain
Ham Rong が龍のことを指すので、ドラゴンマウンテンと呼ぶようです。
こちらはホテルから1キロで「すごくきれいだよ」とマネージャー。
どっちも行ってみたいじゃないですか!
というわけで、カットカット村へ行ったあと、ドラゴンマウンテンへ行ってみることにしました。
いい意味で、古さと泥臭さが同居、カットカット村
カットカット村に入るには、チケットセンターで7万ドンのチケットを購入しなくてはいけません。
約350円。
チケットセンターのことをすっかり忘れていて通り過ぎてしまったのですが、村への入り口で係員に
「チケットは? あそこで買えるから、買ってきて!」と呼び止められました。
石造りの階段沿いに家々が立ち並んでいて、それらのほとんどは土産物屋です。
黒モン族の民族衣装や、刺繍が施された小物入れ、銀細工のアクセサリー、革製品などが並びます。
私が訪れたのは午後になってから。
暑かったからか、店先に誰もいない無人の店舗や、日陰で横になって昼寝中の店員さん、そしてずっとスマホをいじっている店員さんがほとんどでした!
事前にネットで調べると、カットカット村は「買って!お土産買って!」という買って攻撃がすごいと書かれていたのですが、さすがの暑さと午後のけだるさのもとでは、商売根性よりも「まったりしたい」が勝つようです(笑)
店先では、犬もお昼寝中……
こんな、タイムスリップしたかのような風景が広がるなか、黒モン族の人々は土産物を売って生活しているわけです。
しかもその土産物も、数十年前から変わらないような伝統的なものばかり。
なのに、店番をしている女性は(ほとんど女性です。ベトナムで働いている男性を見るのは、ドライバーとホテルスタッフ、たまにレストランの店員さんくらい)スマホをいじっています。
スマホが無い時代のものばかりのなかに、急に21世紀のデジタル機器が登場している風景が、なんだか不思議でした。
黒モン族の古民家を見学
土産物屋ばかりかと思いきや、「Traditional House」の看板を発見。
どうやら、見学できるよう。
入ってみると、緑あふれる庭園が迎えてくれます。
とても綺麗!
古民家見学もできるのですが、土産物屋も兼ねていました。
面白そう!
こういうの、大好きです!
さっそく渡ろうと近づいてみると……
竹を針金でまとめただけの非常に簡単なつくりで、しかもけっこう隙間がでかい!
これは、かなり怖い!
しかもところどころ、針金が外れていた李、竹が割れている……
(ヤバい、これ、怖い)
ヒヤっとした私は、そうそうに引き返すことに。
私より一足先にこの竹の橋を渡っていた中国人だと思われるファミリーは、端から端まで渡り切っていました。
……すごい。
ちなみに、この橋の奥(写真でいうと右手)は、一面ひまわり畑になっているようです。
私がカットカット村を訪れた5月半ばはまだつぼみにもなっていませんでしたが、6月くらいにあったら満開のひまわりが咲き誇るのかも!
そういえば、昨日おしゃべりを楽しんだカフェのご夫婦の話だと
「サパのベストシーズンは、5月と6月」ということだったので、6月にサパを訪れる人はカットカット村ですっごくきれいな景色を見られるかもしれませんね~♪
水辺でゆっくりお昼寝もできる
竹の橋を早々にリタイアし、カットカット村の見学に戻ります。
カットカット村(およびサパ)では、民族衣装を着た人が普通に歩いています。
黒モン族の人は、下半身が黒色の服。前を歩く女性の上着も、民族衣装ですが、これは正式には黒モン族の服ではないそう。
道端に座り刺繍をする女性。
隣の青い袋の中には完成品が入っていて、「一つ、どう?」とすすめてきます。
竹の橋を渡って少し行った先は急激な下り坂になっていて、そのはるか下には、川が流れていて水車が回っているのが見えます!
すごい……!
本当これ、2018年の景色?
ここにもまた、竹の橋が!
民族衣装を身に着けた女の子3人が渡っていきます。
黒モン族の子供なのか、それとも観光客の女の子が服を買って着ているのかは不明。
かなり大きな滝もあります。
日差しがきつくて暑かったので、滝の水音が気持ち良い!
そして水辺にはハンモックが!
この白いハンモックの他に、緑のハンモックも並んでいて、自由に使って良いようです。
私もこのハンモックで、小一時間昼寝させていただきました~♪
川に入って遊ぶ子供たち。
そういえば、2日前のラオチャイ村へのトレッキングの際、子供たちが川で遊んでいるのを見たロシア人のアナスタシアが
「ロシアでは子供は皆、家でテレビゲームをして遊んでいる。外で遊ばないの」
と言っていました。
「日本でもそうだよ」
と答えたのですが、こういう自然の中で遊べる環境って、すごく貴重ですよね。
カットカット村のトイレ
さて、このあとカフェでココナッツジュースを飲んでからもう一度村を回り、ドラゴンマウンテンへ向かうことに。
ここでトイレに行きたくなり、見かけたWCと書かれた建物に入ります。
女性用の入り口を入ってすぐのところ。
………これは。
これは……
考えたくないけど、この飛び石みたいなものの上に足をまたいで、用を足す形式!?
一昔前のトイレ?
こういうトイレが残っていることにちょっとびっくりなのですが、こちらは誰も使った形跡ナシ。
それもそのはず
ちゃんと個室もあります。
アジアでよく見かける形式のトイレです。
私はいつも疑問に思うのですが、このタイプのトイレって、どっちを向いて用を足すのが正式なんだろう……?
なんとなく日本にある和式トイレ風に、入り口に背を向ける形で用を足すのですが、そうするには便器の位置がちょっと前すぎると思うんですよね。
これをまたぐと、顔と壁がかなり近くなる!
水洗のレバーやボタンはないので、赤いポリバケツから水を汲んで、便器の中へ流してきれいにします。
この赤いポリバケツは、いろいろなところでみかけました。
さて、この後。
なんと、トイレを出た外の階段で、ロシア人アナスタシアに再会!
アナスタシアもびっくりしていました。
そして二人とも前日はファンシーパンへ行ったことが判明(笑)
アナスタシアはドラゴンマウンテンを見てきて、これからカットカット村を観光するとのこと。
私はこれからドラゴンマウンテンに向かう旨を伝えました。
ドラゴンマウンテンがすごくきれいでよかったというアナスタシアに、カットカット村も、川があるところではゆっくりできて良かったよ、と情報交換します。
アナスタシアはこの日の22時のバスでハノイに戻り、そこからフエへ移動するそう。
「良い旅を」
とお別れし、カットカット村を後にしました。
カットカット村を見下ろすカフェ
さて、カットカット村を出て坂道を上がると、途中に何件ものカフェがあります。
そのうちの1軒で、冷たいものを飲んでから移動することに。
カフェの名前は忘れてしまったのですが、屋根はあるけど完全にオープンでとっても気持ちいい場所でした!
ビアハノイ 2万ドン(約100円)
棚田とカットカット村を見下ろしながら飲むビールは最高。
隣の席では、欧米人の女の子二人がアイスコーヒーを飲みながら読書をしていて
「優雅だな~……」
と感じました。
サパの街中は欧米人の観光客も多く、広場を見下ろす階段に座り本を読む欧米人の女性もいました。
旅先の町で、ひたすら観光に時間を費やすのが日本人、観光はほどほどに、自分の好きなことをしてゆったり過ごすのが欧米人なのかな、なんて感じた次第です……
こういう過ごし方も良いよね。
ちなみに、のんびりビールを飲んでいると、ベトナム人のファミリー集団が到着。
私が座っている席から一つ開けて隣に座った男性が、なんだか話しかけたさそうにちらちらとこちらを見ていたのが印象的でした(笑)
カットカット村を歩きまわった疲れもあって、こちらからは話しかけなかったのですが、今から思えば、話しかけてみればよかったな。
ちょっと残念です。